
真実の目へようこそ。
ある統計によると、最もIQが高い集団は物理学者と数学者だそうです。
彼らは他の学問の研究者や医者、弁護士、大企業のCEOなどよりも遥かに賢いのです。

アマゾン創業者のジェフ・ベゾスは元々、物理学者を目指していましたが、大学でとある量子力学の方程式を解く際に、クラスメイトとの実力の差を痛感し、物理の道を諦め、コンピュータサイエンスに専攻を変えたそうです。
もちろん、全ての物理学者がジェフ・ベゾスのような大富豪になれるとは思いませんが、望もうと思えば、その賢い頭脳を使ってビジネスを成功に導き、研究者という職業より豊かな生活が送れるはずです。
しかし、人類の中で最も賢いこれらの人たちは、なぜ物理や数学の研究に没頭しているのか?その理由は言うまでもなく、それらの研究は彼らにとってはどんなことよりも魅力的だからです。
なぜなら、物理学や数学、特に100年前から発展した量子力学は、1つの大きな疑問を明らかにしようとしているからです。その大きな疑問と言うのは、
この世界の本質は何なのか?
ということです。
今回は、現段階の量子力学が示唆したこの世界の本質についてお話ししたいと思います。物理の知識を持っていなくても理解できる内容としています。ぜひ最後までお付き合いくださいね。
量子力学
物質が分子や原子で構成されているのは、学校で学びましたよね。長い間、物質を構成する最小単位は原子だと思われていましたが、近代に入り、原子は中性子と陽子、電子で構成されており、中性子と陽子はさらに小さい要素で構成されていることが解明されました。

その後、これらのマイクロスケールの世界に存在している小さい粒子たちは、「量子」と名付けられ、量子の挙動を研究する学問は、「量子力学」と名付けられました。
不思議なことに、マイクロスケールの量子の世界におけるこれらの小さい粒子が従っている物理法則は、私たちが普段生きているマクロスケールの世界とは全く異なっている上、その世界で起きている様々な現象は、私たちの常識と世界観を壊すものなのです。
量子世界の不思議1:状態の重ね合わせ
今のこの瞬間、太陽はある特定の場所にいて、あなたもある特定の場所にいる。

このように、マクロスケールの世界では、任意の時点において、物事は確定の状態にあります。
しかし量子の世界では、状況が全く異なります。
原子の中では、電子は原子核の周りを回っていますが、その回り方は月が地球の周りを回っているような状態ではありません。
1つの電子は、原子核周辺のいくつかの異なる場所で、同時に存在しています。
例えば、ある時点で、1つの電子は場所Aにもありますし、場所Bや場所Cにもあります。
このように、1つの電子が同時に幾つかの異なる場所に存在している現象は、量子の世界における不思議な現象の1つである、「状態の重ね合わせ」と言われています。
居場所だけではなく、他の状態も重ね合わせが起きています。
例えば、電子は常に“自転”のような動き(スピン)をしていますが、その“自転”の方向も、いくつかの異なる方向の重ね合わせの状態になっています。
Aさんは同時に東京にもニューヨークにもいます。そして、彼は同時に走ってもいるし、ベッドで寝てもいます。

私たちの普段の生活では理解しがたいこのような不思議な現象は、量子の世界において確実に起きています。
しかし、量子がこのような重ね合わせの状態で存在しているということが、最も奇妙なことではないのです。
観測による収縮と波動関数
さらに不思議なことは、重ね合わせの状態にあるこれらの量子を、人間が観測手段を用いて観測すると、量子が観測されたその瞬間に、重ね合わせの状態から1つの確定した状態に変わります。

この重ね合わせの状態から1つの確定した状態に変わる過程のことを、量子力学では「収縮」と呼んでいます。

このように、研究者たちはある“ツール”を用いて計算することによって、電子がどのような状態に収縮するのかという確率を出すことができます。
その“ツール”は、“波動関数”というものです。“波動関数”とは何か?と思っていると思いますが、1つの方程式だと思ってください。その方程式を解くと、量子の収縮状態の確率が分かります。
二重スリット実験
少し複雑になっていると思いますので、今から簡単な実験をご紹介します。
量子世界の不思議を実感してみましょう。「二重スリット実験」という量子力学の世界では有名な実験です。
スリットから現れる結果…
まず、板に1本の狭いスリットを作り、そのスリットに光源をあてます。そうすると、後ろのスクリーンには1本の直線が現れます。

次に、光源の出力を徐々に減らしていきます。その結果、出力がある程度まで減少すると、スクリーンに現れるのは、1つ1つの点になります。

これらの「点」は、光を構成する最小単位の「光子」というものです。
単独の光子は、原子や電子と同じく、量子のカテゴリーに入ります。
次に、その板にもう1本のスリットを作り、光源で2本のスリットを照らします。

光の本質は1つ1つの光子ですから、これらの“粒”が2本のスリットを通過し、後ろのスクリーンには2本の直線が現れる。
…と思いますよね。長い間、ほとんどの研究者たちもそう思っていました。
しかし実際の結果は、後ろのスクリーンには、濃淡のある縞模様が現れました。

これはどういうことなのか?
光は粒か、波か?
実は、近代に入ってからやっと分かった事実ですが、光は“粒”であり、同時に“波”でもあるということです。

“光は粒である”というのは、光の本質は1つ1つの光子ですから、も
ちろん光は“粒”の性質、つまり“粒子性”を持っています。
“光は波である”というのは、光は“水の波”のような性質も持っているということです。

水の波は2本のスリットを通過した後、このように、後ろのスクリーンでは濃淡のある縞模様が現れます。これは、水の波が2本のスリットを通過する際にお互いに干渉し合った結果です。同じく、光を使った二重スリット実験で現れる縞模様も、光の波の性質によるものです。
つまり、スリットを通過している際に、光子たちはお互いに干渉し合い、結果として後ろのスクリーンに濃淡のある縞模様が現れました。
光子を1個ずつ発射すると…?

では次に、2本のスリットを照らしている光源の出力を減らして、単独の光子を1個ずつ発射する場合、何が起きるのか?
常識で考えると、光子は1個ずつスリットを通過しているから、お互い干渉できなくなります。従って、後ろのスクリーンに現れるのは、2本の直線になります。
しかし実際のところ、スクリーンに現れたのは縞模様です。

お互い干渉していないのに、なぜ縞模様が現れたのか?
量子力学の創始者、ニールス・ボーアとヴェルナー・ハイゼンベルクはこの事象を次のように解釈しています。

量子は観測されるまで、常に同時にいくつかの異なる場所に存在しています。
スリットを通過し、後ろのスクリーンに向けて飛んでいる光子もそうです。
そして、光子がスクリーンにたどり着いたということは、私たちに観測されたことになるので、その時の光子は確定した状態に収縮します。

つまり、スクリーンのある特定の場所にその光子が現れます。しかし、スクリーンにたどり着く前の過程では、観測されていないので、光子は同時に異なる場所に存在しています。

その光子の挙動は、波動関数でしか表すことができません。
1つの光子は1つの波動関数で表されるため、実際に干渉し合っているのは、これらの波動関数となります。
その結果、光子は1個ずつ飛んでいるのにも関わらず、後ろのスクリーンでは縞模様が現れることになります。
光子の経路の記録
しかし、この解釈に納得できない研究者が多くいました。
ボーアとハイゼンベルクの解釈はあくまでも仮説であり、二重スリット実験において、単独の光子が一体どのスリットを通過しているのかを実際に観測したほうが、確実な結論が得られるということで、研究者たちは物理的な手法で二重スリット実験における光子の経路を記録してみました。

具体的な記録手法は省略しますが、記録を行うと、スクリーンに現れるのは縞模様ではなく、2本の直線になりました。
この時に記録を止めると、また縞模様が現れます。

観測を止めると縞模様に…
なぜこのような結果になったのか?
その理由は先ほどもお話しした通り、量子は観測されると、1つの確定した状態に収縮します。光子の経路の記録は、観測行為にあたるので、波動関数としてスリットを通過する光子は、その観測行為によって1つの確定した状態に変わりスリットを通過します。
それにより光子たちの波動関数はお互いに干渉できなくなります。その結果、スクリーンに現れるのは縞模様ではなく、2本の直線になります。
ここで1つの大きな疑問が生じます。
なぜ人間の観測行為は、量子を不確定な状態から、確定した状態に収縮できるのか?

さらに深く考えてみると、人間の観測行為は人間の意志によるものです。ということは、人間の意志は量子を収縮できる、という結論にたどり着きます。
これはあまりにもおかしすぎます。
数百年前に発展した自然科学の根本的な考え方は、この世界に存在する客観的な現象と法則は、人間の意志や意識と関係がないということです。しかし量子力学においては、人間の意志は1つの重要な役割を果たしています。
なぜ人間の意志は量子世界の物理現象に影響を与えるのかについては、現段階ではまだその理由は分かっていません。
後半で、それに関する僕自身の考えをお話しますが、その前に量子力学におけるもう1つの大きな不思議を見ていきましょう。
量子世界の不思議2:量子もつれ
量子の世界には、「量子もつれ」という不思議な現象があります。
どういう現象かと言うと、1つの量子、例えば1つの電子をある手法で2つに分けます。そうすると、それぞれの片割れの間では、「私たちは元々1つの物だ」という、状態の共有が起きます。分かりやすい例えをすれば、
それぞれの片割れを2つの離れた研究室に飛ばし、研究員が研究室Aにある片割れを観測し、それが左回転であることが分かった瞬間、研究室Bにあるもう片方の片割れが、この瞬間に右回転という状態に収縮します。
しかも、2つの片割れの距離がどれほど離れていても、例えば1億光年離れていたとしても、この状態の共有は瞬時に起こります。
この光速を超えた状態の共有がまだ実証されていなかった100年前の当時、アインシュタインは量子力学の考え方や量子もつれという現象に強く反対していました。
彼が思うには、人間が観測するかどうかにかかわらず、物の状態は客観的な存在として決まっている。人間の観測によって、量子の状態が変わることや、量子もつれにおける2つの片割れが見えない糸でつながったような状態の瞬時の共有はありえない、ということでした。
ですので、量子もつれを含む多くの不思議な現象が起きているのは、量子力学という理論自体に欠陥がある、とアインシュタインは主張していました。
しかし、そこから100年間の研究を経た今、アインシュタインが間違っていることが証明されました。
人間の観測行為は確かに量子を確定した状態に収縮できますし、量子もつれという不思議な現象も確かに存在しています。2022年のノーベル物理学賞は、量子もつれという現象が存在していることの証明に大きく貢献した3名の研究者に授与されました。
量子の疑問
ここで大きな疑問が生まれます。
なぜこの世界を構成する基本要素であるこれらの量子は、こんなにも“おかしい”のか?
なぜ量子の世界では、全てのルールが変わるのか?
根本的に、この世界の本質は一体何なのか?
これらの疑問の真相を探求するために、人類の中で最も賢い人たちが懸命に研究していますが、悲しいことに、これらの答えが分かった時は、現在の地球上で生きている人類は全員亡くなっているでしょう。

では今から、僕が思っているこの世界の本質について語りたいと思います。科学的な根拠はありませんが、あなたの好奇心を少しでもくすぐることができれば本望です。
世界の本質
まず、「量子もつれ」という不思議な現象はなぜ起きているのか?
それは、宇宙全体が1つの物だという可能性が考えられます。電子や光子などの1つ1つの小さい粒子、私たち一人ひとりの人間、ほかの全ての物、それらは量子レベルで見ると、全てただ1つの全体の一部です。全体の一部として存在するこれらの要素は、もちろん常に状態が共有されています。これが量子もつれの起きている理由です。

仏教において、「実相」という概念があります。それは、「この世界の本当の姿」という意味合いの概念です。僕が思うには、「実相」が言っているのは、その「全体」のことです。物質はもちろん全体の一部ですが、意識も全体の一部です。
そのため、人間の意識的な観測行為は量子の状態に影響を与えることができます。
では、宇宙が1つの「全体」であるならば、その「全体」はどのような存在なのか?
先ほどもお話ししたように、物質は原子や電子などの量子で構成されています。また、これらの量子の本質は「波動関数」です。ですので、この世界の本質は「波動関数」である、と言っても良いと思います。
しかし、「波動関数」はモノではなく、1つの関数です。つまり、最も根本的な視点から見れば、私たちが見えている、感じている全ての物、この宇宙全体は、実体を持っていない1つの「関数」と言えます。
これがどんな物と似ているのかを少し考えてみてください。

最近よく耳にする「メタバース」や「仮想現実」などの概念と、似ていると思いませんか?
さらに私たち人間自身を見てみると、私たちは五感でこの世界を感じ取っています。

五感の本質は、情報を脳に取り込むことです。つまり、私たちは脳が作り上げた情報による仮想現実の中で生きている、と言っても過言ではありません。
これもまた「実相」という概念と重なります。私たちが見えているこの世界は本当の世界ではない、というのも「実相」が提唱している一部の内容です。
量子力学が示唆した世界の本質と、数千年前の仏教理論が提唱した世界の本質が所々似ているのも、また不思議で仕方がありません。
この世界は仮想現実だというテーマの動画を何度か作ったことがあります。それぞれの動画でも、異なる視点でこの世界が仮想現実である可能性について考えてみました。
最後までお付き合いいただいた探求心の強い皆さん、それらの動画もチェックしてみてください。
それでは、本日もお読みいただきありがとうございました。